原:デザインの仕事って、一見ノウハウがあって、ある手法を習得するとポスターやマークが作れたり、面白い広告のアイデアが出せてキャンペーンをつくれるように思われてるかもしれません。しかし僕らが解いている問題というのは、毎回違うんです。だからいつも、とてもたくさんのことをやらなければいけない。いまは「HAPTIC」とか「SENSEWARE」などというキーワードを用いて展覧会をディレクションするなど、わりと複合的な手法で表現しています。でもそうなるずっと前は、やっぱり造形する一人のデザイナーとして、鉛筆でイメージを描いたりするところからスタートしていると思います。
阿部:それは必ず鉛筆なのですか?
原:僕の場合は鉛筆。最近はシャープペンシルや細いサインペンも使いますが、やっぱりグラフィックデザイナーとしての基本はドローイング、「スケッチを描く」ということなんです。(略)
要するに、頭の中にあるイメージを外に出す、感じたことを外に出すということを、抵抗なくスムーズにできるのがドローイングでありスケッチなんです。「自分がしでかしてしまうこと」に対して、平気になれること。クロッキーをやってると、いちいち恥ずかしいなんて思ってられない。そういう局面での胆の座り方とでもいうか、自分がしでかしていまう妙なことに対して抵抗力をつけるのが、クロッキーなんです。
要するに、頭の中にあるイメージを外に出す、感じたことを外に出すということを、抵抗なくスムーズにできるのがドローイングでありスケッチなんです。「自分がしでかしてしまうこと」に対して、平気になれること。クロッキーをやってると、いちいち恥ずかしいなんて思ってられない。そういう局面での胆の座り方とでもいうか、自分がしでかしていまう妙なことに対して抵抗力をつけるのが、クロッキーなんです。
阿部雅世 対談 原研哉
「なぜデザインなのか。」
「なぜデザインなのか。」
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