2015年12月1日火曜日
依田高典「行動経済学-感情に揺れる経済学」からのまとめ、その2。
依田高典「行動経済学-感情に揺れる経済学」からのまとめ、その2。
喫煙とは、現在の嗜好性が、長期的な健康リスクに優先するという時間上の選択である。これは、未来の 問題よりも現在の欲望を優先するの問題だけでなく、健康を損なうかもしれないし、損なわないかもしれないという不確実性の問題を含んでいる。
禁煙をする人の理由としては、長期自己健康リスク、短期自己健康リスク、家族健康リスクが主要な理由としてあげられる。
さまざまなリサーチやモデルを検証して、喫煙者と非喫煙者の性格の傾向性は、いかのようにまとめられるらしい。
時間選好率とは、将来の満足と目先の満足についての話。
今もらえる100円と、満足度が等価になるためには、1年後いくらならいいかということ。この金額が高ければ時間選好率が高いということ。
●喫煙者の方が、非喫煙者よりも時間選好率が高い。
●喫煙者のなかでは、高度喫煙者(ヘビースモーカー)が一番時間選好率が高い。
●非喫煙者のなかでは、過去喫煙者のほうが、生涯非喫煙者よりも時間選好率が高い。
また健康リスクに対する考え方からくる危険愛好的という性格に対する分析。例えば、確実にもらえる100円と、50%の確率でもらえる賞金が等価と感じるのはいくらかという調査などから割り出される。
●喫煙者のほうが、非喫煙者よりも危険愛好的である。
●喫煙者の中では、高度喫煙者が一番危険愛好的である。
●非喫煙者の中では、過去喫煙者のほうが生涯非喫煙者よりも危険回避的である。
しかし、危険愛好(リスクに対して警戒心が低い)というのが、どれほど均質な感覚なのだろう。ある部分に対しては警戒心が強いが、別のケースでは大きな賭けに出るということもあるような気がする。
自己管理能力が高い人とゆるい人というのはあるのだろうけれど。確かに喫煙をするという経験や決断というのは、ただ吸わなかった人よりも、強い制御的な判断が備わるというのも、なるほどなと。
しかし、これを読んで自分や周りの人間のことをいろいろ考えるのは少し面白かった。
作家の場合、危険愛好率が低いのもの問題だから笑
そして、後先考えずに今にかけろってのは、作家はあるから笑
作家は、喫煙以上にそういう問題を孕んでいるなと。
一方でそういう前提を含んでいるから作家は、自分の作品以外のところでは過度に危険回避的であったり、時間選好率が低かったりするところもある。作家の保守的なところと、リスキーなところのギャップというかバランス。
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