2015年12月9日水曜日

ライオンのごきげんよう

小堺一機が司会を演じる「ライオンのごきげんよう」が来年の三月で終わるという。12時からの「笑っていいとも!」との流れもあって、30年続けてきた昼間の長寿番組であった。
「いいとも」は、マンネリズムを前提にしつつも、アイデアを常に出しつつ、努力し続けてきたのに対して、「ごきげんよう」は、三人のゲストと司会が話をすることを基本とし、細かな工夫がありつつも、大きな変化は、僕の知る限り何度かしかなかった。
「ごきげんよう」には、一時ブーム的な人気を作った発明が一つある。それは、サイコロトークだ。
ゲストがサイコロを振り、そこで出たテーマをゲストが話すというシンプルなアイデアが、非常に成功したのである。
ゲストはあらかじめ話を用意してるにせよ、蓋然性からの緊張感や間が生まれ、また、小堺がテーマを読み上げ、その略称を観客も読むことで、場の空気が盛り上がる。
たったこれだけのアイデアで少なくとも15年くらい番組を持たせたと考えると驚くべきことだ。
会話を作り出す技術として、サイコロやくじ引きなどの道具を使うことは、日常でも思いつくし、これは教育工学の一つの基礎的な方法でもある。ただ、ごきげんようはバラエティ番組として、何十年もそれを示したことは改めてすごいことである。

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